一級自動車工学科 4年課程 定員25名
次世代の「ファーストクラス」エンジニアを育成します。
2年間で身につけたサービスエンジニアとしての技術と二級自動車整備士の資格をベースに、最新技術とコミュニケーション能力を 磨きます。高い技術と人間力を身につけ、自動車業界のリーダーとなる一級自動車整備を目指します。
学科の特徴
1
10名の一級資格保有講師陣

2
電子制御に完全対応

3
高い合格率を達成

実習内容 Pick Up
外部診断機を使った診断技術を身に付ける
車の基本性能は、「走る・曲がる・止まる」という3つです。この3つの基本性能を高めるために、車においても電子制御技術を使っています。この技術により、車の燃費は向上し、高速でも安定したコーナーリングができ、雪道でも安全に停止する事ができるようになりました。これからのメカニックには、電子制御を理解するというスキルが必要です。
人間の五感を使った故障探究だけではもう太刀打ちできない時代となりました。
そこで必要となるのが、外部診断機と呼ばれるものです。これは、車に備えられているコンピュータの処理情報等を外部から詳細に知ることができる診断機です。例えば、エンジン水温は85℃だとか、燃料を噴射している時間がどれくらいだとか・・・知りたい情報がリアルタイムで表示されます。これからのメカニックには「データを解析し、点検・修理を行う」という高度な技術が要求されます。一級自動車工学科では、この診断機を“手足の様に使いこなせ”をスローガンに、次世代を担う「エレクトロニック・メカニック」を輩出していきます。
実習内容 Pick Up
お客様対応を学ぶ
国家一級自動車整備士の資格を取得するためには、3つの関門があります。1つ目は、学科試験、2つ目は口述試験、3つ目は実技試験です。この中で、2つ目の口述試験とは、お客様に正確な整備内容が説明できるかどうかの試験です。国家二級、三級試験にはありません。国家一級だけに求められるスキルです。一昔前のメカニックは、車の整備をするのが主な仕事で、納車時の整備説明などは、フロントと呼ばれる受付係の仕事でした。しかし、現在は車を整備したメカニックがお客様に作業内容を説明します。このことで、お客様に“顔の見える整備”を提供し安心感を持って頂くことが狙いです。無愛想で、整備説明も出来ない様では、一級自動車整備士に値しないという事です。そこで、一級課程においては、模擬ユーザーを相手に整備説明の実習を行っていきます。実際のディーラーで百戦錬磨を経験した教職員がいろんなお客様に対応するスキルを惜しみなく伝授していきます。
取得できる資格
国家資格 |
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その他 |
高度専門士の称号付与(文部科学大臣認可) |
カリキュラム
高い技術とコミュニケーション能力を身につけたプロを育成
- 1年生
- 工具の取り扱いを覚えることからスタートし、自動車の基本的 な構造、安全作業の方法など、基本的な知識を徹底的に学びま す。
- 2年生
- 基礎を応用に活かす実践的な知識と先進技術を学び、二級自動車整備士の資格取得を目指します。二級ガソリン自動車整備士、二級ジーゼル自動車整備士の両資格を取得し3年次へ進級します。
- 3年生
- 高度な技術をさらに深く学びながら、接客も含め、整備の現場に則した技術や対応力を身に付けます。
- 4年生
- 故障探究を中心とした実習で現場力を磨きながら、主に就職内定先企業での約2カ月間のインターンシップで実務経験を積み、就職に備えます。
学科
- 自動車の構造,性能
- 自動車の力学,数学
- 電気,電子理論
- 材料
- 燃料・潤滑剤
- 図面
- エンジン
- シャシ
- 電装
- 故障原因探求
- 総合診断
- 環境保全
- 安全管理
- 整備作業機器
- 測定機器
- 検査機器
実習
- 手仕上げ工作
- 機械工作
- 応用計測
- エンジン
- シャシ
- 電装
- 故障原因探求
- 総合診断
学科
- 総合診断
- 検査
- 法規
実習
- 体験実習
- 自動車の点検整備
- 故障原因探求
- 総合診断
ハイブリッド実習
最新技術の集大成であるハイブリッド車(HV車)や電気自動車(EV車)を徹底的に学びます。構造の理解からパソコンや外部診断機を使った点検方法、電気取扱の知識など、今後も進化していく技術にしっかりと対応するためのスキルを身につけます。バッテリーやエンジンの構造理解に特化したKICオリジナルの教材も豊富です。
シャシダイナモメーター実習
KICでは、室内で走行状態を作り出せるシャシダイナモメーターを完備。ローラーの上で車両を動かし、エンジン出力や燃費測定、振動や騒音など、性能や問題点を解析します。通常は難しい時速180kmの走行状態を作り出すことも可能です。
四輪ホイールアライメントテスター
自動車業界で急速に普及が進む高性能テスターを使い、四輪同時にタイヤの取り付け角度などを測定、走行に異常が発生しないようチェックします。
電装実習
急速に進化する自動車は、先端技術の集合体です。電子制御を中心に、基本作動から故障探求まで、すべてのシステムに対応した技術を学びます。
トレーナー実習
人前で講師役を演じます。自分の言葉で伝えるためのコミュニケーション能力を育てながら、国家試験の口述試験対策としても役立つ実習です。
二輪自動車実習
ホンダ、BMW等のオートバイを使って、四輪車と通ずる部分や全く異なる部分、二輪車ならでは魅力に触れ、構造や整備のスキルを学びます。
インターンシップ
一級自動車工学科では、40日程度の長期インターンシップが可能。各ディーラーなどで、第一線で活躍するプロの仕事をじっくり体験することができます。
接客実習
一級自動車整備士は、接客態度も一流であることが求められます。受付から故障原因や修理・点検の説明等、プロとしての接客マナーを養います。
卒業後の進路
就職状況
二級自動車整備士をしのぐ整備技術と次世代自動車に係る高度な知識と教養、および一流のサービスマンとしてのコミュニケーション能力を身につけた一級自動車整備士は、就職先企業での処遇が大学卒と同等に扱われ、幹部候補生への近道となります。
なお、就職先企業としては、二級自動車工学科と同等、それ以上の幅広い就職先が約束されています。