メッセージ

MESSAGE

文系大学から
自動車整備士へ!
自分の天職に巡り合う。
一般企業に就職を決めていく同級生を見ながらも、
「生涯、楽しく続けられる仕事をしたい」と固い意志を持っていた大学4年生の夏。
川原さんは、せっかくの就職内定を辞退してまで専門学校への入学を決意。
その後、どのような学生生活、就職活動、運命が待ち受けていたのでしょうか。
川原 卓也さん
平成24年度 一級自動車工学科卒業
取得資格:一級自動車整備士国家資格
     二級自動車整備士国家資格
勤務先:Yanase BMW 福岡東支店
大学に行きましたが、
仕事をしている将来像がイメージできずに
悩んでいました。
文系の大学を卒業後に専門学校(KIC)へ入学されたのですね?
ええ、大学4年生のときに、急な進路変更をしました。
内定も2~3社決まっていたのですが、どうしても自分が行きたい道へ進みたいと思ったのです。
私が学んでいたのは商学部で、周りの同級生たちは一般企業に入って、営業職に就く人がほとんどでした。
私もみんなと同じように営業職に絞って就職活動をしていたのですが、会社説明会に参加しても将来の仕事に繋がる具体的なイメージが湧かなくて、「ここだ!」と思える企業に巡り会えなかったんですよね。
何かやりたいことが他にあったからでしょうか?
子どものころから乗り物が好きで、高校時代はロードレーサーに夢中でした。
大学に入って自動車免許を取ってからは車のおもしろさに目覚めたんです。
調子が悪いときにはボンネットを開けてみたり、オイルを注したりと時間を忘れて車いじりをしていましたね。 大学での就職適性診断ではいつも「技術職に向いている」という結果が出て、そのたびに気持ちが揺れていました。
やっぱり、人と会って話をする仕事より、手を動かす職人のような仕事のほうがしっくりくるのではないかと・・・。
大学4年の夏にいよいよ迷っている暇がなくなり、自分の心に従い、内定を辞退してKICへ進むことに したのです。
先輩のいきいきした表情を見て
この学校で勉強したいと思いました。
KICを知ったきっかけは?
ガソリンスタンドでアルバイトをしていて、そこの先輩がKICに通っていたのです。
シフトに入る度に先輩が「今日はこんなことがあって」と、実習の話をしてくれました。
その先輩は高校卒業後に5~6年くらい社会人をしていて、「やっぱり自分のやりたいことを仕事にしたい」とKICに通い始めたそうです。 先輩はとにかく「KICは先生がおもしろい!」といつも話していましたね。
自分が通ってみたら先輩の言っていたことがよく分かりました。
先生は一人ひとりキャラクターが違って、話が上手な方や、最初から最後まで笑わせてくれる方もいます。
雰囲気は当然真面目ですが、堅苦しくなく、生徒が飽きないようにジョークを挟んでくれるんですよ。
先生のおもしろさが入学の決め手に?
アルバイト先の先輩から「今日はこんなクルマで実習した」「こんな仕組みになっていた」という話を聞くたびに「楽しそうだな」と思っていました。
アルバイト先ではクルマに触ることはできても内部まで見ることはできないので、授業で車を分解したり、エンジンや変速装置の模型を使った実習が羨ましくてたまりませんでした。
KICで受ける講義は実践的で魅力的だと直感し、大学卒業後の4月から入学しました。
期待通りの学生生活でしたか?
1年の始めから実践的なカリキュラムでワクワクしましたね。
午前中は学科で午後が実技。朝9時から始まって17時頃まで授業です。
平日は5日間、しっかり勉強していましたね。
それが今でも役立っていて、「この修理方法はあの教科書に書いてあったな」と思い出しながら仕事を進めるときもあります。それに、アルバイト先の先輩が話していた通り、先生は楽しい方ばかりでした。
厳しくするところは厳しく、楽しいところは思い切り楽しく、生徒を惹きつけるのが本当に上手でした。
休みの日は同級生とツーリングへ出かけたり、誰かのクルマが壊れたらみんなで集まって修理をしたり、クルマ好きならではの遊びをしていましたよ。
この先、技術を生かして働く年数を考えれば
たった2年は惜しくありませんでした。
通常より2年長い、一級課程まで進んだそうですね。
はい。ちょうど私が就職活動を始める頃に、「一級自動車工学科」ができたんです。
それまでは、卒業時に取得できる資格といえば「二級自動車整備士」のみでしたが、一級自動車工学科はその当時、二級課程卒業後に、2年間通って国家資格の一級を取得でき、それを聞いて進学を決意しました。
二級自動車工学科は自動車の基礎を全て学び、整備士として働くのに十分な知識を身につけることができます。
一級自動車工学科はコンピュータ技術を使う次世代の自動車に関する知識も求められます。
今までの自動車は、「どこかを動かすとそれにつられて他の部分も動く」というアナログな仕組みでした。それが今では「ボタンを押すと、その指令によって他の部分が動く」というデジタルなメカニズムになりました。
一級自動車整備士の知識はこれからますます必要になると確信しましたね。
遅れをとるという不安はありませんでしたか。
この先、30年、40年と仕事を続けます。
この業界で一歩前に出られる武器を身につけるために、2年の投資は惜しくないと思いましたね。
就職してからは経験がものを言うので、一級を持っているからと言ってそこまで特別に力を発揮できるわけではありません。
ただ、説明書を読んでいて他の人が分からないことも自分には分かる部分がある。理解できることの幅が広いんです。
今後の目標は?
アルバイト時代の先輩で憧れの方がいます。
いつも修理スペースでオイルまみれになっていて、体格は熊みたいに大柄で(笑)。
そのころは、「いつも作業服を着た汚いおっちゃんだな」なんて思っていたんです。
それが、いざ自分が整備士の仕事をしてみると、その先輩がどれだけすごい方だったのかが分かりました。
私が担当する車種はたった1種類のみです。しかし、その方は国産車でも外国車でも、新しいものも古いものもどんな車でも、手際よく修理していました。
今になって「あの方はすごかったんだ」と気がついたんです。
一流の技術があるのに少しも威張らない。かっこいいですよね。
自分もそれくらい技術を磨いて、後輩から憧れられる存在になりたいですね。
最後に入学を考えている方へメッセージを。
私は文系大学の商学部出身で自動車とはまったく関係ないところからのスタートでした。数学が大嫌いで理系の勉強ができるか不安でしたが、先生たちは分からないといえば分かるまで教えてくれます。
知識がゼロの状態で入学したとしても、きちんと目指すゴールまで導いてくれますから、「ここに通えばなんとかなる」という気持ちで飛び込んでみてください。
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